心理検査でついに蒼井の隠された才能が明らかに!

目安時間21分

 

(初めての方は「蒼井空太のブラック研究室脱獄記」から読むことをおススメします)

 

 

 

さて、初めての心理検査を終えた私。

 

 

実際にやってみると、

思ったよりも簡単な試験だったので、

 

かなりホッとしました。

 

 

そしてその3日後。

 

私の2回目の心理検査が始まったのです。

 

 

 

前回同様、病院の待合室で待っていた私は、

 

再び

 

「蒼井さーん」

 

と、自分の名前を呼ばれるのを聞きました。

 

 

 

私は少し緊張気味で立ち上がり、

 

診療室まで歩いていき、

 

再びドアを開きました。

 

 

 

ドアを開けると、前回と同じ女性の先生が、

 

白い机の向こう側に座っていました。

 

 

 

先生はとてもにこにこしており、

 

「さあ、そこにおかけください」

 

と言いました。

 

 

私は椅子に座り、

 

机の上にある大きな物体を見ました。

 

 

そこにはおもちゃ箱のような大きな箱がありました。

 

 

 

その中を覗いてみると、

 

パズルや積み木、ブロックなどが

 

ぎっしり詰め込まれていました。

 

 

 

私が

 

「今回の検査の内容ってひょっとしてそれですか?」

 

と聞くと、

 

 

先生はにっこり笑って

 

「ええ。2回目の検査はブロックを組み立てたり、

パズルをやってもらいます」

 

と言いました。

 

 

 

どうやら2回目の心理検査で行うのは、

 

積み木を使って模型を作ったり、

 

パズルで絵を完成させたりする、

 

芸術的な検査らしいです。

 

 

 

私は、昔からレゴブロックで遊んだり、

 

絵を描いたりするのが大好きだったので、

 

今回のテストはかなりホッとしました。

 

 

 

 

簡単なチュートリアルを終えた後、

 

 

先生が

 

「初めてよろしいですか?」

 

と聞き、

 

私は

 

「よろしくお願いいたします。」

 

と答えました。

 

 

そして、早速2日目の検査が始まったのです。

 

 

 

 

まず始めは、

 

パズルを組み立てるテストでした。

 

 

先生は片手にストップウォッチを持っており、

 

私がパズルを完成させるタイムを計るようでした。

 

 

 

1問目は、

 

赤い半月状のピースが2個出てきました。

 

 

 

先生は

 

「これを組み合わせて”あるカタチ”にしてください。

 

 

よーい、はじめ!」

 

 

と言いました。

 

 

私は、すぐに2つのピースを組み合わせて、

リンゴを作りました。

 

 

先生は

 

「はい。正解です」

 

と言い、用紙にタイムを書き込みました。

 

 

 

その後も、

 

カタツムリだったり、

 

飛行機だったり、

 

だったり、

 

いろんなパズルが出てきました。

 

 

しかし、私はそのすべてを一瞬で組み上げていきました。

 

 

 

今までのテストは問題数が上がるほど、

 

難しくなるのですが、

 

今回のパズルのテストはメチャクチャ簡単で、

 

いったい何が難しいのかわかりませんでした。

 

 

 

そして最後の20問目。

 

 

ラストなので、

 

さぞ、難しい問題が出てくるだろうと警戒していたのですが、

 

 

先生は、20問目のパズルを出す前に、

 

ピタッと手を止めました。

 

 

 

 

そして私の目を見て尋ねました。

 

 

「蒼井さん、蒼井さんは手先が器用ですか?

 

ひょっとしたら幼少期にブロックで遊んでいたりします?」

 

 

私は、

 

「ええ、昔はレゴで遊ぶのがすごい好きで、

 

たくさんロボットを組み立てたりしていました」

 

と答えました。

 

 

先生は、

 

「そうですか、ちなみに蒼井さんはブロックのほかに、

 

絵を描いたりしていましたか?」

 

と再び質問してきたので、

 

 

私は

 

「ええ。とくに幼稚園の時は、

 

チラシの裏紙にモンスターの絵を何枚も描いていました」

 

と答えました。

 

 

 

先生は、

 

「なるほど。

 

だからパズルの問題がこんなに速く解けるんですね」

 

と答え、

 

用紙に何か記入しているようでした。

 

 

 

 

その後、先生は最後のパズルを取り出しました。

 

そして言いました。

 

 

 

「最後の問題は、かなり難易度が高いです。

 

正直これまで何人もの方が挑戦されたのですが、

 

時間いっぱい粘っても解けない人が殆どでした。

 

もしギブアップの場合は私に教えてください。

 

 

蒼井さんならひょっとしたら解けるかもしれませんが・・・」

 

 

といいました。

 

 

 

その後、先生は私の目の前に

 

9個ぐらいの赤いピースを並べました。

 

 

どのピースもうねうねした形をしていて、

 

 

何かの形になるのかサッパリ分かりませんでした。

 

 

 

 

私はこんな難しそうな問題は初めてだったので、

 

つい好奇心で、

 

勝手にパズルをいじりだしました。

 

 

 

そして、

 

適当に10秒間くらいいじっていると、

 

なんか蝶々ができました。

 

 

 

 

 

その間、先生はずっと用紙を見ていて、

 

私がパズルを完成させたのを気づいておらず、

 

 

「それでは最終問題です。

 

難しかったらギブアップしてもいいですからね。

 

それではよーい・・・はじめ!」

 

 

と言いました。

 

 

 

 

しかし、

 

私が「はじめ!」と言っても、

 

ピクリとも動かないので違和感を感じたのでしょう。

 

 

 

先生は顔を上げて、

 

なぜかすでにパズルが完成されている

 

のを発見しました。

 

 

彼女は

 

 

 

「えっ・・・」

 

 

と絶句してしばらく固まっていました。

 

 

 

先生は私の方を見て、

 

「説明して」

 

という顔をしたので、

 

 

私は、

 

「面白そうなパズルだったので、

 

ついフライングしてしまいました

 

すいません・・・」

 

 

と正直に謝りました。

 

 

 

状況を理解した先生は、

 

「仕方ないですね・・・

 

何秒ぐらいで完成させたんですか?」

 

と聞きました。

 

 

私は、

 

「うーん・・・10秒くらいです」

 

と答えました。

 

 

先生は

 

「もっと短かったような気がするけど・・・」

 

とか、

 

「これ解けた人初めて見た・・・」

 

とか、

 

小声でゴニョニョ言っていたのですが、

 

 

私が答えたタイムをちゃんと用紙に記入しているようでした。

 

 

 

 

 

 

その後は、

 

積み木のテストをしたり、

 

絵を描いたりして、

 

合計で90分くらい検査を行っていたのですが、

 

どれも楽勝で解くことができました。

 

 

 

先生は、あまりにも私が生き生きしていたので、

 

「昔から図工は得意だったんですか?」

 

と聞いてくれました。

 

 

 

 

そういえば、私は昔から、

 

図工・美術・芸術の授業では、

 

いつも最高評価ばかりもらっており

 

こういうのは得意だったんだよねと気づきました。

 

 

 

私の昔の話をしたついでに、

 

少し回想シーンに入らせてください。

 

 

 

私は小学校の頃から、手先が器用で、

 

図工と家庭科だけが得意な生徒でした。

 

 

残りの

 

国語・算数・理化・社会のような主要五科目

 

体育大嫌いでした。

 

 

 

勉強が嫌いで、

 

遊ぶのが好きな子供だったのです。

 

 

しかし、

 

私が勉強があまり得意ではないにもかかわらず、

 

親からはスパルタ塾に通わされ、

 

そのせいで、

 

分に合っていない進学校に奇跡的に合格

 

してしまいました。

 

 

 

進学校に合格したのはよかったのですが、

 

幸せのピークは入学式で終わり。

 

 

 

授業が始まると、ぜんぜん勉強についていけず、

 

つらい3年間を過ごしました。

 

唯一芸術の授業だけが救いだったのですが、

 

それも受験がある3年生になるとなくなりました。

 

 

 

 

そして、センター試験でもボロボロの点数しか取れなかった私は、

 

周囲の友人がどんどん旧帝国大学に受かっていくにもかかわらず、

 

 

聞いたこともないような

 

地方のしょぼい底辺国立大学に行く羽目になりました。

 

 

 

私はもともと勉強が嫌いだったのです。

 

 

 

そして、その大学でも、

 

大して好きでもない化学を専攻していましたが、

 

ぜんぜんついていけず、

 

お茶を濁したような単位の取り方ばかり

していました。

 

 

化学の授業の単位は取らず、

 

簡単な生物の授業ばかりを受講して、

 

 

エントロピーとか

 

エンタルピーとか

 

まったく説明できないまま、

 

4回生になってしまいました。

 

 

 

そうして選んでしまったのが

 

ブラック研究室というわけです。

 

 

 

 

そこからの話はブログに書いた通りです。

 

 

 

 

 

親の言いなりになり、

 

自分の好きな気持ちを貫かなかったツケが、

 

今になって回ってきたのかもしれません。

 

 

 

まあ、そんなことを思い出して、

 

切なくなっていると、

 

 

 

 

先生が

 

「どうされましたか?」

 

と聞いてくれて、

 

現実に引き戻してくれました。

 

 

私は、

 

「大丈夫です」

 

とだけ答えました。

 

 

 

先生は

 

「心理検査は今回で終了です。

 

2週間後には結果をお知らせしますので、

 

またその時は病院にいらっしゃってくださいね。

 

それではお疲れさまでした」

 

と言ってくれました。

 

 

 

私は、席を立ち、

 

先生にお別れの挨拶をすると、

 

会計を済ませて病院を出ました。

 

 

 

 

病院を後にした私は、

 

先生が、私のパズルを解いたスピードに絶句していたのを思い出し、

 

なんだか嬉しくなりました。

 

 

しかも、

 

今日受けた検査はすべてハイスコア

 

だったので、ひょっとしたら

 

自分は視覚的な能力が極めて高いのかもしれない

 

と思いました。

 

 

 

私は自分の能力をこんなにも誰かに直接認められたことがなかったので、

 

「自分にはすごい才能がある!」

 

と、有頂天になっていました。

 

 

 

 

こうして2回目の心理検査が終わったのです。

 

 

 

 

 

次回

 

「天国から地獄へ」

 

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管理人プロフィール

管理人:

マイノリティー・スーパー・アシスター

蒼井空太

発達障害の方、発達障害ではないけど集団行動が苦手な方、ひきこもりの方、スターシードの方など、

生きづらい思いをしている人たち(マイノリティー)が金銭的に自立して、自由に生きていけるように手助け(アシスト)する。

そういう思いを込めて自分自身に

『マイノリティー・スーパー・アシスター』

という肩書きを付けました。

 

【蒼井空太の経歴】

①ブラック研究室に配属され、教授からボコボコにされる(2016)

②大学を脱走(2016)

③ニートになる(2017)

④家族とハチャメチャに喧嘩して家族からも脱走(2017)

⑤運送会社で深夜にヘルメットをかぶって中年の冴えないオッサンたちと肉体労働しながら家でネットビジネスを始める(2017~2020)←今ココ!

 

はたしてこんな自分でもネットビジネスだけで食っていけるのか、自分自身がモルモットになって試すことにしました。

(※ほんとうに実験段階です)

地下アイドルを応援するような温かい目で見てください。

 

 

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