(初めての方は「蒼井空太のブラック研究室脱獄記」から読むことをおススメします)
さて、
最強の言霊を言いまくることで、
大学から逃げるアイデアを得た私。
どのみち自分は組織には向いていないのだから、
いっそのこと起業してしまおうと考えました。
しかし・・・
次の日になると、前日のやる気はどこへやら・・・。
昨日までのポジティブな感情はあっという間にしぼんでいき、
ああ・・・
俺はなんて大それたことを考えていたんだろう・・・
とだんだん不安になってきたのです。
よくよく考えれば、起業のアイデアなんて全く白紙ですし、
そもそもわたしは起業に必要なスキルなんて一つも持っていません。
それに、大学を中退するとなると、
家族の同意が必要です。
私の堅物の両親が大学中退を認めてくれるとは、とても思えまえんでした。
しかも私は地方の国立大学に進んでおり、
学費と生活費を合わせて4年間で
1000万円の仕送りをして貰っていました。
もしここで大学を辞めれば、その1000万円もドブに捨てることになる・・・
両親が汗水たらして稼いでくれた
1000万円を無駄にすることは、
私としても心苦しいものがありました。
しかし、
そうとは言っても、
地獄のブラック研究室での生活が無くなるわけではありません。
むしろ、准教授の嫌がらせは日に日にエスカレートしていきます。
そして、ついに、私の身体の異変はピークに達しました。
ある日のことです。
大学へ行き、
今までのように研究の内容を、
プレゼンテーション用ソフトにまとめなければならないのですが、
身体がまったく動かないのです。
指を動かそうとすると、
強烈な嫌な感情が浮かんできて、
どうにも仕事が勧められませんでした。
まるで生きたままのゴキブリを食べろと言われた時のように、
身体がピクリとも動かなくなりました。
あと1週間後には、
今まで半年間の卒業研究を、
ラボの全員の前で発表する中間発表が待っています。
しかし、私はほとんどプレゼンスライドも、
資料も作れないまま、当日を迎えることになりました。
だってそうでしょう。
まったく身体が動かないのです。
完全に詰んでいます。
そうして私は、人生最悪の日を迎えたのです。
その日の記憶は、今でもあまり覚えていません。
私は、自分のスカスカのプレゼン資料をブルブル震える手で、
准教授に渡しました。
准教授は、私のたった2行しか書けていないプレゼン資料を見てこう言いました。
はぁ・・・・?
ねぇ・・・
お前・・・
今まで何やってたの・・・・?
何やってたって聞いてんだよ
お前ええええええええええええ!!!!!!!!!
・・・それから2時間の記憶はほとんどありません。
ただただ実験内容について尋問されていたんだと思います。
中間発表が終わった後は、
私の身体は汗びっしょりになって冷え切っており、
魂が抜けたような脱力感に襲われていました。
身体がプルプル震えて、
もう立つ力すら残されていませんでした。
椅子に座ったままの私は、
こう思いました。
大学とか、
世間体とか、
両親とか、
1000万が無駄になるとか、
もうどうでもいい。
俺はここにいたらおかしくなる。
逃げよう。
次回
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今日はここまで。
このブログがあなたの成功に役立ちますように・・・。 蒼井空太
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